Posted on 2020-03-31 in 世代 年齢
若い世代だけで構成された核家族が珍しくない現代において、プライベートで高齢者と長時間親密に接する機会を持つ人は多いとは言えません。
もちろん外出をすれば姿を見かけますが、それは視界に入った高齢者を見たと認識しているだけです。
看護師が職場で高齢者の患者と関わる際、世代の違いを意識しておくことは非常に大事です。
世代の違いを意識するために、何も当時の時代背景を勉強をしておく必要はありません。
看護の仕事という肉体労働が出来る自分には当たり前のことが、高齢者の患者にはできない場合があるのだと覚えておくことが大事です。
世代の違いは、身体能力の違いでもあります。
目の前に転がっているペンを素早く掴んで持ち直し、すぐさまノートに文字を書きだす作業は高齢者の患者にはつらい作業です。
看護の現場は忙しく、早く次の業務に取り掛かりたくなる時もあるかもしれませんが、高齢者の患者のペースを尊重することを忘れないようにしましょう。
高齢者とひと言でいっても、その年齢の幅は非常に幅広いです。
80歳の高齢者と100歳の高齢者では、その人たちが生きてきた時代や常識、考え方に違いが出ます。
そして高齢者に限らず、自分の考えや意見を否定されたり間違っていると指摘されたりすると、それが正しいかどうかに関わらず気分を害するという人は多いでしょう。
中には怒りだしてしまう人が出るかもしれません。
そうなると、看護をする側とされる側の信頼関係に亀裂が生じてしまいます。
高齢者の患者の考えや常識を頭ごなしに否定せず、むしろ高齢者の患者との会話を広げる材料にすることが大事です。